パースの宇宙論、ほか入荷しました
『パースの宇宙論』 伊藤邦武/著 2006年 岩波書店
パースの知られざる宇宙生成論の哲学を、未完の著作と断章から再生させた。もっとも美しい算術のシステムと表裏の関係にあるパースの宇宙像…それは機械論的世界観をはるかに超えて、ビッグバン宇宙論や量子コンピュータを使うアルゴリズムにすら親近するものであった。同時代の水準を抜いて先駆けた詩的・数学的知性の夢の追体験。
『比較「優生学」史 独・仏・伯・露における「良き血筋を作る術」の展開』マーク・B・アダムズ/編著 佐藤晶彦/訳 1998年 現代書館
本書ではドイツ、フランス、ブラジル、ロシアで、「優生学」がどう展開したかを示し、それによって従来の、型にはまった「優生学」観に揺さぶりをかける。実際、これらの国では「優生学」は英米とは全然違う展開をした。ヨーロッパの大陸側と、ラテン・アメリカと、ソヴィエト連邦において、「優生学」を通じて生物学なり医学が社会とどのような切り結び方をしたかを初めて明らかにする試みであり、我々が従来いだいてきた「優生学」観の全面転換を迫るものである。