バロックの光と闇、ほか入荷しました
『バロックの光と闇』高階秀爾/著 2001年 小学館
現在では、絵画、彫刻、建築、デザインという明確な区分は通用しない。こうしたジャンルの細分化は、国境設定による国民国家の成立と同じく、もっぱら近代の産物である。今やジャンルの境界は溶解し始め、大きな目で見ればそれは近代というシステムの破綻を物語るものである。こうして見てくると、現代はまさしく新しいバロックの時代の到来で、建築、美術、音楽、演劇、文学などさまざまな分野において、かつてのバロックが再び人々の熱い視線を浴びるようになったことも少しも驚くにあたるまい。むしろ今こそ過去のこの豊かな遺産を改めて見直し、その多彩な魅力を味わう絶好の機会である。西洋美術史研究の第一人者・高階秀爾氏が、バロック芸術の全体像を明らかにした待望の書、ついに刊行。
『カラー版 絵画のなかの動物たち 神話・象徴・寓話』利倉隆/著 2003年 美術出版社
聖書やギリシャ神話、あるいはイソップ寓話や動物説話の世界には私たちにもなじみのある数々の野生動物や家畜、さらに竜や一角獣のようなまぼろしの獣たちが息づいている。350余点のカラー図版とそれにまつわる物語を通して描かれた動物のイメージのなかに秘められた象徴と意味をさぐっていく。