事実性と妥当性上・下巻、入荷しました。
事実性と妥当性 法と民主的法治国家の討議理論にかんする研究 上・下巻 ユンゲル・ハーバーマス著
事実性と妥当性 上・下巻 ユルゲン・ハーバーマス著 河上倫逸・耳野健二訳
ルーマンとの論争を超え、社会システム論を批判し、独自のコミュニケーション理論を見出したハーバーマスはどこへ向かうのか。冷戦以後の世界における民主的法治国家のもつべき法的構造について『公共性の構造転換』のハーバーマスが答える。ハーバーマスは現代理想が避けてきた法と倫理の領域を取り上げ、コミュニケーション理論をその分野に展開すること課題とし、近代の法治国家では社会システムが複雑になりすぎ「徹底した民主主義」が実現されづらくなっているため、社会が健全な状態を保つには、法と民主主義の意義についての新しい解釈が必要となる。
下巻では、『法』の政治的根拠とその社会実践の関係が哲学として解明。事実性と妥当性の緊張関係を主題とし、現在の危機に瀕した民主的法治国家のあるべき姿を提示し、混迷を深める世界に改めて問いかける明瞭の書となっている。