ライプニッツ その思想と生涯
ゴットフリート・ウィルヘルム・ライプニッツ
1646年7月1日~1716年11月14日 ドイツの哲学者
今日までライプニッツの思考の受容・影響作用の歴史も書かれたことはない。
しかしこれは、決して解決できない困難な課題であるかもしれない。
ライプニッツの存命中に彼の著書が出版されることはほとんどなかった。
唯一『弁神論』だけが広範な読者を獲得し、ただそれだけが古典となり、
彼の論文の大半は、死後長い年月を経てようやく出版され、いまだに公にされていないものもいくつかある。
主著である『形而上学叙説』が初めて世に出たのは、1864年のことであった。
彼は自己の思想をとりわけ書簡の中で伝えていた。
この時代では学術的な内容をもつ書簡は数多くの人々によって読まれていたので、
その思想は今ではもはやほとんど再構成できない広まりを得ていた。
ライプニッツは歴史、物理学、生物学、神学者、政治、言語学と多方面で先駆的な仕事をした人物であった。
ライプニッツ その思想と生涯
R・フィンスター、G・ファン・デン・ホイフェル著
沢田允茂監訳 1996年刊 シュプリンガー・フェアラーク東京/発行