権田保之助著作集を入荷いたしました。
昭和49年 文和書房
帝国大学文科大学哲学科(美学専攻)を卒業後、助手を経て21年より大原社会問題研究所の研究員となる。渡米1年のあと、文部省委託による調査へ従事するかたわら、政府委員会の専門員としても活動した。1946年より日本協会常務理事へ就任する。大衆に焦点をあてた研究を多く残し、芸能や娯楽の実態を解明した『民衆娯楽問題』(21)などは今日のマス・レジャーの社会学的な扱いに於いて先駆的な業績とされている。
またドイツ語の学力に長け、翻訳者としての顔も持っていた。「ルパン探偵譚」の訳註や「マルクス・エンゲルス全集」の責任者の一人でもあった。
本著作各巻には解説が施され、1巻から順に仲村祥一・井上俊・津金澤聡広・田村紀雄が担当している。