在庫書籍紹介「東洲斎写楽名作撰」
「東洲斎写楽名作撰 豪華全木版画二十八図収録 限定250部」
楢崎宗重監修 毎日新聞社 昭和56年
江戸中期の謎深い浮世絵師、東洲斎写楽。
約10か月という短い期間で150点近い作品を発表し、忽然と消えた謎の絵師。活動期間より半世紀後から今日まで、その正体を探る研究は未だ続けられています。
実在する能役者が正体を隠して描いていたという説が現在では有力な中、高名な絵師が偽名を使って製作していたという説、絵師数名が集団で活動していたという説等、様々な学説が立てられています。
歌舞伎が庶民の娯楽として大きなウェイトを占めていた時代、訳者の顔を大きく描いた「大首絵」は大変人気があり、写楽もこれを多く描いていますが、
写実性を意識した作風であり、またそれが発揮される画力があった為、顔付の欠点が誇張されて描かれているとされ、買う方からもモデルになる方からも評価が低く、当時の売れ行きは芳しくなかったそうです。
そんな写楽の作品を、豪華限定版で鑑賞することのできる、大判の書籍。
額も付属しており、コレクションにもってこいの逸品です。