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討議 『銀河鉄道の夜』とは何か

1972年 青土社

天沢退二郎 (1936-2023)
詩人、評論家、フランス文学者。東京生まれ。東京大学仏文科卒業。
3歳から10歳まで満州の長春で過ごす。中学生時代から宮沢賢治の詩・童話に親しみ、詩作を始める。東大在学中に賢治の影響濃い第一詩集『道道』(1957)を刊行。1964年に渡辺武信、鈴木志郎康らと同人誌『凶区(きょうく)』を創刊。新鮮な衝撃力をもって詩壇に登場し、「60年代詩人」を代表するスター的存在となった。宮沢賢治研究でも活躍し、パリ大学留学中に『凶区』に発表した評論『宮沢賢治の彼方へ』(1967)を刊行し、賢治研究を新しい水準へ高めた。また長編童話『光車(ひかりぐるま)よ、まわれ!』、童話集『ねぎ坊主畑の妖精たちの物語』などファンタジー作家としても著名であった。

本書は、宮沢賢治の研究者としても有名な著者が、ともに同研究者であるフランス文学者・詩人の入沢康夫氏とともに『銀河鉄道の夜』に関して行なった討議を記録、関連するレポートをまとめた1冊です。誰もが知る作品である『銀可鉄道の夜』。生涯の最後まで、書きつぎ書き直し、なお未完となった作品の内的世界の展開のあとをたずね、謎を含んだ作品を読み解こうとする画期的な研究書になっています。

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