稲毛恍『コ―サラ王国記』を入荷いたしました!!

1989年

本書は1980年代後半横浜で発行された同人雑誌『午後』に連載発表された長編小説であり、戦後の学生時代より40年にわたり関心を寄せていた古代インド史がテーマとなっている。『今昔物語』の天竺編から古代インドへの関心が広げられたよいう。今昔物語に散りばめられたコ―サラやマガダ、そして人物たちを稲毛の想像力によって物語化した作品であり、リアリティの保証は経典や歴史研究所の読破や博物館や研究所へ足を運ぶことで行われ、また地誌や魔法、動植物などへの知識が作品の色彩と厚みをましています。そういう努力から同人の合評会では実際にコ―サラとマガダの戦争を目の当たりにしたように書いてるではないかという声が繰り返されたといいます。
稲毛恍の情報は少ないですが、1926年に横浜に生まれ教職に就く傍ら執筆をとっていたようです。『稲毛恍歌集』(胡蝶の会、1981年)、長篇『少年の旗』(筑摩書房、1982年)、胡蝶豆本『掌編小説集 鎌倉』、『古書ハンター』(青弓社、2003年)があります。

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