!!リクール『時間と物語』(新曜社)を入荷いたしました!!
2004年 久米博 訳 新曜社
ポール・リクール(1913~2005)は20世紀を代表するフランスの哲学者であり、現象学、解釈学、歴史・宗教哲学、政治哲学など幅広い分野へ業績を残し、大陸哲学の学者であったが分析哲学も論じた。
戦後、ジャン・イポリットの後任としてストラスブール大学へはいり、その後パリ大学の哲学教授となる。この一時期助手にジャック・デリダがあった。ラカン派との論争やコレージュ・ド・フランスの教授を投票でミシェル・フーコーに敗れるなどを経て、1983年に本書『時間と物語』を完成させる。『時間と物語』を持ち物語論の代表的論者となり、リオタールの『ポストモダンの条件』とともに思想界に一時代を築きました。その後、大著『記憶・歴史・忘却』を2000年に出版、デリダを巻き込む議論を展開した。『記憶・歴史・忘却』執筆時に編集助手を務めていた人物がフランス大統領のエマニュエル・マクロンだったというのには驚きがあります。
アウグスティヌスの時間論とアリストテレスのミメーシス論を媒介にして論じつくした本書をぜひお手に取ってみてください。