宮永孝『幕末オランダ留学生の研究』を入荷いたしました!
1990年 宮永孝 日本経済評論社
宮永孝は異文化交渉・交流史、日本洋学史、比較文学を専門とする日本の歴史学者です。『文壇の異端者エドガー・アラン・ポーの生涯』『阿蘭陀商館物語』『万延元年のアメリカ報告』『社会学伝来考』など多数の著作があります。本書『幕末オランダ留学生の研究』は博士学位取得の論文です。
幕末の動乱期に渡蘭した徳川幕府初の奥州留学生の群像を記した書物です。留学生派遣の由来と顚末、航海記、各留学生のオランダ体験、幕末の政治・外交史の中での遺外使節と在蘭留学生との関係、オランダ留学と密接な関係を持つ軍艦開陽丸の命運、帰国後の各留学生の生きざま、日本人掛であった蘭人などがその叙述の主なものです。研究史上非常に大きな功績を持つ本書を洋学史の座右に。