『古代多胡碑と東アジア』(山川出版社)を入荷いたしました。
2005年 東野治之・佐藤信 編 山川出版社
日本三古碑のひとつに数えられる多胡碑とは群馬県高崎市吉井町池字御門にある金石文の古碑で、多胡郡建郡を記念して和銅4年ごろに建碑されました。本書は平成16年7月に多胡碑研究委員会により開催された公開シンポジウム「多胡碑と東アジア」の書籍化で、文化財的・歴史的・書道的価値から多角的に論じ、この碑から考え得る朝廷や渡来人の関係、漢字文化の受容、東国社会の実像などを明らかにしたものです。第Ⅱ部は資料編として写真とレーザースキャンによる三次元形状計測図、拓本が添えられています。
シンポジウムは200人を超える参加者で非常に熱心な議論が交わされたといいます。研究の面だけではなく、資料的な面でも大きく古碑研究を深めてくれる一冊です。