『占いと神託』(海鳴社)を入荷いたしました。
1984年 M・ローウェ/C・ブラッカー編 島田裕巳 編 海鳴社
イスラエルやイスラムの一神教やギリシアの多神教の世界の区別なく、現在にいたるまで占いはあらゆる世界で行われてきました。編者のM・ローウェとC・ブラッカーは、宗教と呪術の狭間に占いが位置するために正当な研究の対象となってこなかったと言います。本書ではチベット・中国・日本・古代ギリシア・ローマ・ゲルマン・バビロニア人やヒッタイト人・古代エジプト・古代イスラエル・イスラムと広域にわたって占いの諸現象が考察されています。
編者は「まえがき」で占いを次のように定義しています。
【聖なる力や超自然の存在から、人間の通常の理解をこえた問題に対する回答を引き出す試みのことである。】
占いを世界的な視野で見渡せること間違いなしの書物です。前著『古代の宇宙論』とともに古代的思惟への理解から現在が浮かび上がってきます。