宮沢賢治『春と修羅』論、ほか新入荷

宮沢賢治『春と修羅』論

『宮沢賢治「春と修羅」論 言語と映像』奥山文幸/著 1997年 双文社出版

 『春と修羅』は過剰な表現に満ちあふれ、一般的な理解や伝達を困難にするほどに表現自体の飛躍が多い。にも関わらずその作品世界は賢治の独自の「心象スケッチ」という徹底された方法によりシステマチィックに構成されている。本書はいかにしてその作品の編み目を解きほぐし、作品の「読み」につなげるかの試みとなる。

『宮澤賢治伝説 ガス室のなかの「希望」へ 人間ドキュメント』山口泉/著 2004年 河出書房新社

 宮沢賢治は長く神聖化・崇拝されつづけ、いわば“国民のヒーロー”として君臨してきた。しかしそれらの詩や童話作品はこの上なく美しい言葉の上に重ねられたの欺瞞であり、またその思想上における矛盾といった視点から追究し“神聖・賢治”のタブーを描出していく。

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