ツヴァイクの本
シュテファン・ツヴァイクは、オーストリア生まれの作家・評論家。ユダヤ系。長編小説と短編、多くの伝記文学を残した。
『昨日の世界 1・2 みすずライブラリー』原田義人/訳 1999年 みすず書房
ナチズムが席巻するヨーロッパを逃れ、アメリカ大陸に亡命したツヴァイク。1940年頃、第二次世界大戦勃発を目にして、絶望的な思いで、本書を書き上げる。ウィーンの少年時代から書き起こされ、伝統の織り成すヨーロッパ文化の終焉を告げるものである。本書は、著者が一体化した一つの時代の証言であり、また遺書でもある。
『エラスムスの勝利と悲劇 ツヴァイク伝記文学コレクション6』内垣啓一他/訳 1998年 みすず書房
ルネサンス最大の人文主義者のエラスムス。最初の宗教改革者として、カトリック教会の制度を批判し、聖書の校訂を行った。古代文献の紹介により、信仰の内面化に道を開く。その後にルターが宗教改革を唱えて勢力を伸ばした際は、カトリックそしてプロテスタントいずれにも組せず、自由な思考を貫く。他に「世界大戦中の発言」として五篇の論文、講演「ヨーロッパ思想の歴史的発展」を収録。
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