カント哲学試論入荷しました
『カント哲学試論』福谷茂/著 2009年 知泉書館
「形而上学」という観点から『純粋理性批判』を考察する。『純粋理性批判』をあるヴェクトルをもった作品として読む方法から、カントのメッセージを形而上学のカテゴリーとの関係で掘り下げ、さらに自然神学批判がカントの世界理解に対してもつ意味を神の存在証明を通し解明する。次にドイツ講壇哲学やニュートン、バークリ、ライプニッツ、スピノザなどとのカントの関係を探り、それがカント哲学の形成あるいはその解明に還元されたのかを見ていく。さらに平和、歴史、神など狭義の理論哲学外のテーマを『純粋理性批判』との関係で捉えることにより、啓蒙主義者カントの背景に形而上学者カントを読み取る。最後にこれら一連のカント考察の結果、既存の近世哲学史にカント哲学が収まらないとして新たな哲学史像を提示する。
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